山形県内の倒産としては今年最大!産業機械製造会社が民事再生法を申請
山形県内で操業する「株式会社トガシ技研」は、2月28日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請し、同日保全・監督命令を受けた。
法人の産業用機械装置製造業者「株式会社トガシ技研」は、1988年(昭和63年)に創業。
設計から加工、プログラミングまで一貫して自社で製作できることを強みとし、自動車関連産業や家電関連から半導体など、幅広い業界に受注基盤を有していた。
積極的に機械設備を拡充して生産能力を向上させ、さらなる飛躍を目指して社員の技能習熟と多能工化にも尽力を注いだ。
短い納期で低コストを実現し、顧客からの評価も上々、さらには国や山形県といった自治体からも、ものづくりの補助・支援を得ていた。
その他かい技術力と短期納期を活かし、新型コロナウイルス感染拡大を逆手に取り、マスクや足踏み式消毒スタンドを企画・開発・製造。この産業参入が功を奏して、他社がコロナ禍で苦しむなか順調に売り上げを伸ばし、2021年7月期の年売上高は約51億9000万円を計上し、黒字へ推移していた。
しかし、設備先行投資で過剰債務を抱え、半導体をはじめとする部品の調達が滞る事態に陥り、予定納品ができなくなるなど徐々に資金繰りが悪化。
さらに主要取引先であった『株式会社オフィスエルエイ・コム』が民事再生法を申請したことから、多額の不良債権が発生するとともに、同社との取引を利用した架空売り上げが明るみとなった。
信用が失墜するなか、様々な方法で事業回復を取り組んできたが、自力で音改善は困難であると判断され、民事再生法を申請することとなった。
負債額は債権者約21名に対して約56億円。
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