「九州電通株式会社」は、1973年（昭和48年）6月に設立。携帯電話などの通信機器に利用される水晶発振器の製造を中心に、水晶フィルター、水晶振動子の製造ほか、専門分野での業績を伸ばし、国内の大手電子メーカーのみならず、中国を含む東南アジア～ヨーロッパなど世界へ販路を広げ、2001年6月期は年売上高約73億4300万円を計上。

しかし、同業他社との厳しい価格競争や、海外の現地企業にシェアを奪われるなど、受注および収益がが年々減少へ。借入金返済猶予などの金融支援を受けながらも厳しい運営を強いられ、2019年6月期は年売上高が約12億円までダウンした。

債務超過に転落し、複数の債権者から破産を申し立てられてさらに苦しい状況に陥っていたが、スポンサー候補の目途が立ちこの度民事再生手続きによる再建を目指すこととなった。

負債は九州電通株式会社が債権者約110名に対して、約34億円。また系列企業であるハイテック株式会社も連鎖倒産となり、長崎県下の大型倒産として最大の倒産となった。